それまで味方であった者まで敵にまわって孤立無援の状態になることのたとえ。
中国語の発音:前202年、楚王項羽(こうう)が垓下(がいか)で漢の大軍の重囲に陥っていた。兵は少なく、食料も底を尽いていた。 その夜、項羽は四方から聞こえてくる楚の歌を聞いて駭然とした。「漢はもう楚を取ってしまったのか、なんというおびただしい楚人だ」 項羽はそういって、もはやこれまでと、いつもそばから離さなかった美人虞姫と愛馬の騅をうたって悲歌慷慨した。
「力は山を抜き気は世を蓋う 時利あらず騅逝かず 騅逝かず奈何にすべき 虞や虞や若(なんじ)を奈何にせん」
(力は山を引きぬき、気魂は天下を圧するほどだが。もはや役立たぬ。騅よ、おまえも歩まぬか。ああ、虞姫、虞姫、おまえをどうにもしてやれぬのだ。)
反復して歌うこと数回。虞姫もこれに和して歌った。項羽は幾すじもの涙が流れた。左右の者もみな泣き、仰ぎ見ることのできるものはいなかった。 その夜、項羽は虞姫を殺し、八百余騎を従えて重囲を突破し、烏江まで逃れた。江を渡れば、そこは項羽が挙兵した江東で、なお王たるに足りる地だ と進められたが、項羽は、死んだ兵の父兄に合わせる顔がないと答え、自決した。
公元前202年,楚王项羽在垓下陷入汉军重围。兵寡粮尽。那晚,项羽听到四面传来楚国的歌声,骇然失色。 「难道楚国已被汉军占领了吗,不然怎么有这么多的楚人呢。」项羽以为大势已去,不禁悲歌起一直不离左右的美人虞姫和爱马騅。
「力拔山兮气盖世 时不利兮騅不逝 騅不逝兮可奈何 虞兮虞兮奈若何」
(力大可拔山,气魄可盖世,可如今已皆无用。騅呀,你为什么不走。不走也没有办法呀。虞姫啊,虞姫啊,要怎么办呢?已无可奈何啊。)
听到项羽反复悲歌,虞姬也随声附和。项羽不禁流下几行泪水。左右的士兵都跟着呜咽,谁也不敢抬头看。 那夜,项羽杀死虞姬,率八百余骑突破汉军重围,逃到乌江边上。有人劝说项羽,只要渡过乌江,到达项羽起兵的江东,就可以东山再起。 可项羽却说无颜再见死去将士的父老兄弟,最后自刎身亡。